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京都の旅...四日目

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そう智積院の朝は早かったのだ。
折角京都に泊まるのならば、いっそ修行僧の境地ってのもの味わってみようではないか!
前日宿に着いて鍵を渡され、消灯22時半、起床6時 6時15分 一階集合そしてお勤め.....といいわたされる。・・ufufu,初体験に少しワクワク







戦国時代の最盛期には6000人の学僧が修行したと言われる寺院その勉強熱心な僧侶が修行半ばでこの寺で亡くなってしまったこともあるという、そのため、寺院の裏には僧侶のお墓もあるという

いきなりですいません。がしかしとても素晴らしい体験でした。

朝の勤行は金堂で行われた。
2〜30人の僧侶が一斉にお経を唱える。金堂中央には大日如来様、ふっくらとにっこりと微笑み思わず見とれてしまう。大日如来様のお顔を観ながらお経を聞く不思議...
その様子を宿泊客は見せて貰っているのだが、その金堂の中が素晴らしい。大日如来様の前面の天井からは金襴豪華で繊細な金細工?シャンデリアの様なもので揺れればシャリシャリと透明な音をたてて崩れてしまうような氷の雪の結晶で作られたような それはそれは繊細な飾り物その空間は確か格天井になっていて そのまた手前に今度は銀細工の木の葉の葉脈を透かしたような美しい大きな飾り物が下がる。朗々と流れるお経の中で時間が止まっているような、居場所を忘れてしまうような錯覚に陥る不思議....

そして、場所を変え多分、明王殿(方向音痴ですいません)に移動、ここも凄い。
お堂の中に入ると既に先に書いた志途中にして亡くなった僧侶の供養が行われる。お堂の中の奥の方で「火」かなり大きな炎が燃え上がっていて、最初のお堂、金堂の大日如来さまのふっくらとした笑みの中でぼーーーとしてしまった私としては、ブルッと身のしまる思いそれでもその不思議空間に飲み込まれてしまう。
金堂がとても女性的であるならばこちらはとても男性的な空間で、早朝の空気の中、足の痺れや寒さの事も頭の隅を過る事は過るのだけれど.... 日々まったり のんびり そしてぼんやりと過ごす生活をほんの少し「いけないなぁー」とか思ってしまう。

ここでも、修行僧 読経の中お香をあげさせてもらって合唱、祈るでも無く願うでも無く「無」の境地.....
ただただ合掌なのであった....。

先導して下さった僧侶の方の「お勤めはこれで終わりです」の声で吾に返り...
ここからがこれ又凄い☆

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一度、明王殿を出て、庭園の方へ....
利休好みの庭、中国の廬山をかたどったとか....「心」の文字を庭に配して、その中を流れる河は中国の揚子江をイメージしたものとか...
そしてその庭を「大書院」から望む....
何畳の部屋だろう?こちらも広い、おっきな床の間があり「国宝障壁画」... 「松と葵の図」
松と葵....こちらにも深〜い意味があり
秀吉そして幼くしてなくなったその息子....今回の旅にはいくつかのキーワードが出て来て、ここでも又思う事、色々....な訳で^^;;

その大書院で朝の澄んだ空気の中、庭に面して緋毛氈が敷かれ、そこには高台の付いた漆器。
そして今度は桔梗(花言葉:変わらぬ愛)の紋の入った紙に置かれたお菓子...するとそこに修行中の僧侶がお茶を運んで来られる。

想像しておくんなせぃーーーっ!
利休好みの庭を前に桔梗の紋の入った菓子を朝の空気の中で、開け放した10間位?はあるだろうか畳敷きの広縁に正座(お楽にと言われたが)して、眺めるというか、なんというか...先導して下さった僧侶が床の間に書かれた絵の事や壁画(国宝)の事を話してくれる....
国宝の壁画を前に庭を眺め...朝食の前に一服のお茶を戴く、
いいんだろうか??( >このままでいいのか自分とだらけっぱなしの我が生活を振り返り汗が出る)
早起きは三文の徳...それ以上のものを体験体感して、身も心も清められた境地...。
その後は、収蔵庫で大書院の壁画の本物(レプリカが飾ってある)を見せて戴き、そして...宿坊に戻り朝ご飯を戴く.....濃厚な時間、約2時間.....深ぁ〜く、意味ある時間だった.....。
と思ってしまう訳でした.....。
智積院



by tutino-oto | 2009-03-18 15:18 | 旅とか.. | Trackback | Comments(0)
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